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学校法人つくば開成学園 つくば開成高等学校

茨城

不登校の生徒の出席率はmeet inで100%に。通信制高校、つくば開成高等学校の導入事例

会社概要

事業内容
通信制普通科高等学校
設立年月
2015年10月5日
利用用途
授業

お話を伺った方

進学コース主任 数学科教諭 藤生 真一 様

取材日 2020年7月9日

不登校の生徒の出席率はmeet inで100%に。通信制高校、つくば開成高等学校の導入事例

つくば開成高等学校は、時代や社会と向き合いながら、生徒や保護者、そして地域が必要としている高等学校教育に専心している。

同校は生徒の「個性」「感情」「意志」を見極め、「能力」「興味」「状況」といったコンディションに合わせた教育を受けてもらうことが、個別対応教育の本質であると捉えている。

そして、教育の出発点を生徒一人ひとりに置く個別対応教育と、生徒の想いを尊重する教員のコミュニケーションやサポートを通じ、生徒一人ひとりの自己肯定感を高めながら、卒業後に社会で活躍・貢献していけるような未来の可能性を拡げている。

同校では「meet in」を導入し、オンライン授業に対応している。
授業をオンラインにしたことで生徒と教師の距離が縮まり、不登校だった生徒が授業に出てくるようになったという。
今回はつくば開成高等学校がどのように「meet in」を導入し、どのような効果があったのか、進学コース主任・数学科 藤生 真一教諭にお話を伺った。

生徒に成功体験を味わってほしいという思いで授業を行う

――つくば開成高等学校はどんな学校ですか?

藤生氏:学習することに重点を置いた通信制高校です。全日制と違って授業の組み方は自由で、生徒は自分の受験科目に集中して勉強する時間が多いことが強みです。

目標は通信制高校で一番良い合格実績を出すことですが、それだけでなく、全日制高校に負けない合格実績を出すことも目指しています。
私は全日制高校での勤務経験もありますが、通信制高校は全日制に通えなくなってしまった生徒が通う学校なので、そういう生徒に受験をするチャンスをもう一度与えて、成功体験を持たせたいです。第一希望に合格すると嬉しいじゃないですか、そこに全エネルギーを注いでいます。

また全日制になじめない、メンタル的に弱い部分を持っている生徒も多いです。それぞれの生徒の弱い部分がどこなのかを見つけ出して、強くする方法を生徒と一緒に考えています。

meet in導入のきっかけは新型コロナウイルスによる休校

――つくば開成高等学校で、「meet in」の導入に至った経緯と、導入体制を教えてください。

藤生氏:新型コロナウイルスの影響で学校が休校になったのがきっかけです。私が所属しているのは進学コースで、平日は授業をやっているのですが、それができなくなってしまいました。それなら、オンラインで授業をやってみようという話になり、導入に至りました。

スイッチ一つで生徒と繋がる。meet inは少人数制授業に適していた

――具体的な導入理由について教えてください。

藤生氏:さまざまなツールを試したのですが、もともと少人数制で授業をしていたため、大人数が利用するよりも手軽さを求めました。それで「meet in」の場合、ルーム名だけ入れればいつでも繋がるというのが良いなと。IDやパスワードを設定しなくても、「今から授業を開始するよ」と生徒に連絡して、ルームIDだけ知らせればすぐ入れるので、その手軽さが魅力でした。
また「meet in」は、学校に来られない生徒と離れていても面談ができるのが良いところですよね。少人数制の授業での使い勝手も良いと思い、使い始めました。

ホワイトボードの前にノートパソコンを置くだけで授業が開始できる手軽さ

――実際の使用感はいかがですか?

藤生氏:ホワイトボードの前にノート型パソコンを置いて、スイッチを入れればすぐに生徒と繋がるので、とても簡単で使いやすいです。
生徒もURLをクリックするだけですし、教師である僕自身としてもその手軽さはありがたかったです。

また、これまでは目の前に生徒がいないと授業はできないと思っていました。それが完璧な対面式の授業はできないにしても、少なくとも僕の授業では80%やりたいこと伝えたいことが、生徒に伝えられているなと思いました。生徒が家にいたまま授業で繋がれるというのは、本当に凄いことです。

また、関西の生徒が東京の大学を志望校としていても、指導するのはどうしても関西の方になってしまいます。しかし「meet in」を活用すれば、志望する東京の現役大学生から指導を受けることが可能になるので、場所を問わないオンラインならではのメリットを活かして、授業のスタイルを広げていけたらと考えています。

オンライン授業であれば学校に来られない生徒とも一対一で繋がれる

――「meet in」の導入でどのような効果がありましたか。

藤生氏:なかなか登校できない生徒が、先生1人生徒1人だと意外に授業を受けてくれるんですよ。これは非常に良かったです。
生徒が10人だとオンラインに入ってこないのですが、一対一だと出てきてくれるんです、顔は隠していますけどね(笑)
コロナウイルスの影響で初めてオンライン授業を経験しましたが、これは新たな気付きですね。
学校に出てこられない生徒と接点を持つことができて、とにかく嬉しかったです。

また、個別に面談もするようになりました。今後発展させていけば保護者と二者面談もできますよね。わざわざ学校に来ていただかなくても、IDを知らせればすぐ保護者と話すことができる。あと、コロナ感染症が心配な時期なので外に出るのが嫌だなと思う入学希望の生徒などにも画面を通して話すことができるので、オンラインでも十分に学校の魅力を伝えられると思います。

オンライン授業をどこまで対面式授業に近づけられるか

――逆に「meet in」を使用して見えてきた課題はありますか。

藤生氏:僕自身の目標として、オンラインで授業をすることは限界があるけど、対面式の授業とどこまで同じ質にしていけるかを突き詰めていきたいです。

オンラインの欠点というのは生徒の表情とか、書いているノートを直に見られないという点ですね。表情は画面オンにしている生徒なら分かりますが、顔を写していたらノートは見られない。でも対面式はそれを同時に確認できるじゃないですか、だからオンラインの欠点はそこだと思うんですよね。そのため、そういうことが確認できるシステムがあればいいですね。

ですが、システムに頼るだけでなく、自分でも、オンライン授業をどれだけ対面式授業に近づけられるかを試行錯誤していきたいと考えています。

――オンライン授業の頻度はいかがでしょうか?

藤生氏:1日多いときで5人くらいと授業をしていました。時間は5時間くらいですね。基本は1人、最大で2人と授業します。4〜5月は一週間に35人くらいと授業しましたね。
画面をずっと見ていると目が疲れてしまうので、一コマの授業は40分と少し短めに終わらせるようにしました。生徒にはきちんと休憩を取らせて他の先生の授業を受けてもらっていました。

不登校の生徒の出席率が100%に。会話量や声量にも変化が

――meet in導入よる変化は数字にも現れていますか?

藤生氏:50人の生徒のうち10人くらいは不登校の生徒ですが、オンラインの授業だとありがたいことに出席率が100%です。
対面式だと出てこない生徒が2割くらいいます。オンラインが出席率100だとすると、対面は平均すると80です。本当に不登校で悩んでいる生徒は中々出てこられないです。
休校が解除されて、普通の授業に戻ったらまた来なくなってしまった生徒もいたので、オンラインでの対応も考えています。

また画面を通すとよく話すようになりましたね。これまでに比べて2倍くらいは。普段学校に来ても話さない生徒でもオンラインだと元気が良い印象を受けます。声が小さい生徒でも画面に向かってきちんと話そうという気持ちが働くんじゃないですかね。声量は1.5倍くらいになりました。

目の前にいない分、言いたいことがお互い言える。目の前に人がいると、これを言ったらまずいかなとか考えるんですよね。だからオンラインの方が言いやすいんだと思います。

生徒が家にいてもオンラインで授業を受けられるコースも検討

――今後の展望をお聞かせください。

藤生氏:多くの生徒が、オンライン授業をもっとやってほしいと言っていました。生徒側からすると気楽に先生と話せる、目の前に先生がいないから話せる、そういう感じだと思います。なので、来年やってみたい取り組みは、入学してすぐに対面ではなく、まずはオンラインの授業に慣れてもらってから学校に来てもらおうかなと検討しています。

そして、生徒が家にいてもある程度授業を受けられるというコースは検討しようかなと思っています。
「meet in」で全部授業をします!面談もします!ホームルームもします!みたいな(笑)

そういう需要もあるのではないかと、今のところ思っています。
なかなか登校できない生徒は1週間に1回でも登校できればいいのですが、行く気持ちはあるのだけど行けない。不登校の生徒はそう思うことが多いです。
なので、これからオンラインに全員対応できるようにしたいと思っています。

気軽に入れて気軽に喋れるmeet inは通信制高校向け

――最後に「meet in」の導入を検討されている方にアドバイスをお願いします。

藤生氏:とくに学校に出て来られないという、不登校の生徒を抱えている通信制高校は、気軽に入れて気軽に喋れる、meet in導入をおすすめします。

「さあ今からルームナンバー教えるから入ってこい」っていうように勢いで伝えると、意外と生徒は食いついてきてくれるのでやってみる価値はあると思います。

事前に設定が必要なものだと生徒は構えてしまうのだけど、すぐに参加できるという点がいいですよね。
通信制高校向けだと思います!絶対良い、オススメですね。

―ありがとうございました。

<取材・文・写真= 株式会社センターグローブ

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